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変態王子の恋愛管理

第1章 悪夢の始まり



「ふむ…………っ、ン…」


舌。
当たり前みたいに、ぬるって、入ってくる。
後頭部と、顎取られて逃げ場、ないし。
いつもいつもこいつはほんと、逃げ道(隙)を作る暇すらくれない。



だから。



「ぃ…………ッ」




ガリ、って。
舌先目掛けて、思い切り歯を突き刺した。




「…………って。口の中すっげ血の味すんだけど」
「…………野良猫なもんで」


べ、と舌を出して顔をそらせば。


「あー…、スイッチ入ったかも」

「は?」


低い声が、聞こえてきた瞬間に壁に頭叩きつけられて。
両手が、ものすごい力で抑え込まれた。


「…………なん…っ」


いった…………っ。
女の子の頭、壁に思い切り叩きつけるふつー?
一瞬クラクラした。
後ろ手を纏める力はすごい痛いくらい強いし。


「ふざけんな!!離してよ!」
「暴れると指切るよ?」

「な…………っ!?」


に、して。
今。
親指。
両方の親指が、きゅ、って纏められて、痛みさえ感じてくる。


「ほらこれ。便利でしょ?」


指先で摘んでヒラヒラと見せてくれたのは。
白い結束バンド。

「は?」

ふざけんな。
そんなもんで親指縛ってんの?
指、切れるよ!!


「ほら、暴れると痛いってだから言ったじゃん」
「ならこんなの外してよ!」
「それは無理」
「なんで!!」
「今のでちょっと興奮しちゃったから」

「ッッ」


ぐり、って。
おしりのあたりに押し当てられた硬いもの。


嘘でしょ。


「こんなとこで、それ、いれるき?」
「まさか」


くる、って。
身体が反転して。
目の前に桜咲。


「舐めて、これ」
「…………は?」


べ、て。
覗かせた舌先からは、真っ赤な血が、見えていて。


「消毒」
「馬鹿じゃないの?」
「出来ないなら今すぐここで犯すよ?腰やばいんじゃない?さすがに男子トイレで立てなくなるのってどーなのかな」

こいつ。
やっぱり最低。
変態。




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