第18章 一つずつ丁寧に
「リューさん・・・凄い。」
私たちの周りには、ピンポイントで雨が降っている。ゴテゴテのドレスを着ている令嬢は、近付いて来ないだろう。
悪戯で雨雲を近付けてやれば、悲鳴を上げながら逃げて行った。
「褒美は?」
エイリンを見れば、襟を掴まれ唇に触れるだけのキスをくれた。
真っ赤にはなっていたが、最大限の感謝の気持ちなのだろう。
その後も、二人で散策をしては思い出を作る。
「楽しかったです。」
「また、デートしよう。」
「はい!!」
エイリンが笑顔で頷く。家に扉に手を掛けようとした時、待ち伏せしていた令嬢たちが私に群がって来た。口々に囀り始めた令嬢たち。ハッキリ言って鬱陶しい。
なので、エイリンを家に入れ、対処することにした。
令嬢たちを家の地下室へと飛ばす。普段使っていない倉庫の一室だ。所在なさげにキョロキョロと辺りを見回しているが、防音の魔法も掛けているので外に音は漏れることはない。
「誰が一番なんだ?」
令嬢たちは、顔を見合わせている
「脱げ。」
「えっ?」
「聞こえなかったのか?脱げと言ったんだ。私が欲しいのだろう?順番に情けをくれてやる。誰が一番乗りだ?」
まさか、こんな目に合うとは思ってもいなかったのだろう。
「じ、順番と言うのは・・・。」
「まさか、一人を特別扱いするとでも?言葉の通り、一人ずつ順番に相手をしてやると言っている。自分で脱げないのならば、私が手を貸してやろう。」
指を鳴らすと、令嬢たちのドレスが破れて下着姿になった。悲鳴を上げる令嬢たち。
「下着を脱ぎ股を開け。早いもの順だ。何をしている?あぁ、下着も私の魔法で取っ払って欲しいのか。それとも、私に指名して欲しいと?但し、特別扱いはしない。等しく貫いてやるだけだ。早く言う通りにしろ。」
抑揚のない声で私は令嬢たちに告げれば、皆が揃って震え泣き出した。
「覚悟もないのに、私に挑んでくるとは。これ以上、私とエイリンに関わらないと約束するなら今なら不問にしてやってもいい。どうする?」
誰もが帰りたいと言って泣く。私は指を鳴らし、家の外に令嬢たちを捨てた。勿論、ドレスは元に戻してだが。あのままでは、後が面倒だ。
「エイリンに知れたら、大変ですよ?」
「この事を話せない様に、呪いを掛けてある。」
「本当に容赦ないですね、ボスは。」