第1章 神様と仲良くなるために
ザマスの入れてくれたお茶に口をつけて、美味しいとこぼすとザマスの眉間に皺がよる。
「私が入れたんだ当たり前だろう」
そんな自信過剰な言葉に、それもそうですねと少しも思っていない言葉を返す。
「それでは天月さん、あなたがここへきた原因はわかりますか?」
「それがよくわからなくて」
「すごく心配なんですよ。あなたは血だらけでここに倒れていたので」
「どうせ碌なことじゃない。ゴワス様、この人間を心配することはありません。どうせ陳腐な理由でしょう」
「……陳腐」
どこか嫌味らしい言葉に引っ掛かりを覚えると同時に怒りも覚える。
「陳腐なんて言わないでください」
静かに怒りを讃え見貫くその眼差しに、ザマスは反論を返せないようだ。
「まあまあザマスそのへんに」
「……はい」
お互い納得はできないが、とりあえず会話を終わらせる。
「しかし早く記憶が戻るといいのだが、そうだザマス天月さんの記憶を取り戻す手伝いをしてやりなさい」
「え!」
「なっ!」
揃った声、ザマスの憎しみのこもった視線に冷や汗を流す。
ねえゴワス様これ見てこれ、今にも殺さんとしてますよ。あわよくは殺そうと虎視眈々と狙ってますよ。なんでそんな朗らかな顔してるの?見えないのこの憎しみに染まった表情が。