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萌えシチュに今日もトロける【R18】

第6章 侍女×宰相




「フレイア、お待たせ」


なんとその場に現れたのはフレイアの恋人だった。そして、もう一人男の人がいる。


「シェリー、彼はダーリンの友達なんだけど、良かったら話してみて!それじゃ!」
「えっ…フレイア!?」


イチャイチャし始めたカップルは、こちらの話を聞かずに去っていく。

ぽつんと残されてしまったのは、はじめましての二人だった。

どうやらお相手は騎士のようで、生傷の多い腕をしていた。


「あー、えっと。アイツにいきなり連れてこられたんだけど。君、ひょっとして俺の彼女になりたい…とか?」


急に話題を振られてシェリーは慌てて手を振る。


「い、いえ! そんなんじゃありません! フレイアが勘違いしたみたいで…ご迷惑をおかけしました!」
「そ、そっか。なら良かった。俺、今が大事な時期でさ。彼女とか作ってる余裕なくて」
「そうなんですね。頑張ってください!」


彼もその気では無いことにほっとする。
変な期待を持たれていたら後々面倒だから。


そのまま他愛ない話を少しして、昼休みの時間が終わる。


シェリーは気持ちを切り替えて午後も頑張ろう!と政務室に戻ったのだが――


「先程の男は誰ですか」


気がつけば壁際に追い詰められていた。
目の前のジーンは何故か不機嫌で、そんな表情は初めて見る。


「さ、先程の…とは?」
「昼休み、中庭で談笑していた男です」


そう言われ、ついさっき別れたばかりの男を思い出す。


「彼は…えっと私の友人の恋人の友人…です」


間違いではない。
それなのにジーンに強く手首を掴まれていた。


「それで? その男と寝たのですか?」
「…え?」
「浮気とはいい度胸ですね」
「う、浮気!? な、何でですか! 私はジーン様にフラれたんですよ!?」
「…えっ?」


ジーンが目を見開く。


「フラ…れた? 私があなたをフったと言うのですか…?」
「そ、そうです。つ、妻になる人としか最後までしないと言ってたではありませんか…」
「言いました。だから少し待ってて欲しいとお願いしたではありませんか!」



…………え?




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