第6章 侍女×宰相
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「あんっ! ジーン様ぁっ…!」
シェリーは今日も足を開き、ジーンの舌を潤していた。
もうこんな関係はやめる。
そう決意してきたのに、ジーンに見つめられた瞬間、その意思は簡単に砕けていた。
そもそもジーンから貰った下着を身に付けている時点で決意なんてものは無いも同然だ。
「美味しいですよ、シェリー。ナカも掻き回してあげますね」
くぷんっと指が挿入される。
「――っ」
ジーンが動きを止める。
どうしたのだろうと覗き込めば、
「いえ、何でもありません。今日も感じてください」
「はい…っ、あぁっ…!」
まだ朝なのに、ジーンはねちっこく愛撫を続ける。
今日一日、身体がもつかなと考えながら、シェリーは絶頂に達していた――
それからというもの
何故かジーンの様子がおかしくなっていた。
いつも仕事に集中しているはずなのに、何故かじーっと視線を感じる事が多いのだ。
何かあったのかと聞いても誤魔化される。
シェリーは相談相手になれない自分を呪いつつ、その日のお昼はフレイアと過ごしていた。
「はぁー! 信じらんない。まだ諦められないの?」
ジーンにフラれてから十日が経っていた。
しかし、ジーンへの思いは諦めきれず、ダラダラと関係を続けてしまっている。
「ねぇ、あのオモチャ、使ってないの?」
「つ…使ってます…毎晩…」
「なのに毎日我慢できずに舐めあってるの?」
「なっ…そんなハッキリ言わないでよ」
一応人がいない庭を選んでランチを取っている。
とはいえ、誰がいつ来て話を聞かれるかわからないのだ。
「ねぇ、シェリー。新しい出会いに興味ない?」
「新しい出会い…って。まだ私…」
「そんなこと言わずにさ。いい人がいるから一回会ってみなよ。あ、来たきた!おーい!」