第8章 私のストーリー
「んっ…ん、あっ……」
思わず声が出てしまう。
まずい、と思ったがシルフォードは嬉しそうに笑った。
「シェリー、我慢しないで。今日も愛らしい声を聞かせて」
ドキドキと心臓がうるさい。
シェリーはあまり頭が良い方ではないが、なんとなく理解してしまっていた。
ここ最近、やけに濡れていたことも。
下着が脱ぎ捨てられていたことも。
喉が枯れていたことも。
魔法書での体験とは違う生々しい感覚が残り、身体が熱を持っていたことも。
もしかしたら……お兄様が…!?
でも、どうして!?
濃厚なキスが続く中、大きな手が頬を撫で、それがゆっくりとおりてゆく。
ドキドキと心臓が激しく騒ぎ、聞こえてしまいそうだ。
シルフォードの手がシェリーの胸の形を確かめる様に撫でると、混乱よりわずかに期待が上回る。
そんな自分の感情にシェリーは驚いていた。
シルフォードは優しくシェリーの夜着をはだけさせると、下着を付けていない胸が露になる。
お、お兄様に胸を…見られている!?
シェリーはぎゅっと目を瞑る。
ここまできたら起きてたなんて知られたくない。
寝たフリを貫き通すしかなかった。
「あぁ、やはり綺麗だ。シェリーのおっぱいはいつ見ても美味しそうだね」
兄からそのような言葉が出てくるとは思わず、シェリーはひたすら耐え続ける。
すると、シルフォードの大きな手がシェリーの胸を鷲掴みにしていた。
感触を味わう様にやわやわと揉み続けられ、右の胸の飾りにチュッとキスをされる。
わずかに唇が触れただけで、シェリーの身体はビクッと反応していた。
「シェリーは乳首を舐められるのが好きたからね。我慢できないんでしょ。いっぱい喘いでいいからね」
自分の性癖を指摘され、シェリーは顔を真っ赤に染める。
そしてシルフォードは『人払いはしてあるから』と囁いたのだ。
つまり、シルフォードがシェリーの部屋を訪れていることは使用人が知っているということで……こんなことをしているいうことも、もしかしたら……
「あぁんっ!!」
急に胸の飾りを吸われ、シェリーは思わず仰け反る。