第1章 無茶な恋
告白をしないと決めたのは自分だ。この関係で満足だとそう決意したのも自分だ。
隣にいる五条先輩を意識しながらも、それがバレないようにモグモグとひたすらに箸を進めた。
「そういえば明日は体術の授業が合同らしいね」
「そうなんですよ、だから夏油さん!1番は僕とお願いします!!」
「あははっ、随分と熱烈だな灰原は」
「おい灰原〜何で傑なんだよ。俺と1番にやりたがるだろ普通」
「それはお断りします!1番に五条さんとやると再起不能レベルまで痛め付けられるんですもん。2戦目が出来ないんですよーなので五条さんは七海とお願いします!!」
「灰原、こっちに話を振らないで下さい」
「はぁ!?七海俺とやるの嫌なのかよ。目一杯可愛がってやるのに」
「あはははっ、七ちゃん本気で嫌そうな目してる!」
そんな感じで皆んなでケラケラと笑いながら夕食を共にして、トレーを片付けると食堂をあとにする。
前には夏油先輩を挟んで、雄君と七ちゃんが楽しそうに会話をしていて。そんな3人のあとを私と五条先輩が隣になって歩く。
もう食事も終わったし、少し早いけど一度部屋に帰ってスマホを持ったら五条先輩の部屋に行ってもいいかな…そんな事を考えながら歩いている時だった。