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【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第29章 本当は







得体の知れない感覚が、腹の奥底から湧き上がる。




こうなることは分かっていたはずだ。分かっていて呪術師を続けてきた。それなのに今、何が正しくて、何を守るべきなのか分からなくなりそうで…そんな感情の中でも、彼女の笑顔を見れば頑張れた。



けれどどうだろうか。今彼女を傷付けているモノは何だ。親しい後輩を、仲間を傷付けているモノは何だ。




「なんてことない二級呪霊の討伐任務のはずだったのに…‼︎クソッ…産土神信仰…アレは土地神でした…一級案件だ…ッ」





壁に持たれるようにして拳を握りしめる七海も、かなりの怪我を負っている。





「今はとにかく休め七海、任務は悟が引き継いだ」





「…………もうあの人一人で良くないですか?」





術師というマラソンゲーム、その果てにあるのが
仲間の屍だとしたら?




自分はどうしたいのだろうか。どうなりたいのだろうか。己のが今まで掲げてきた信念は絶対に間違っていなかったとそう言えるか。




手先が痺れて感覚がしない。それは怒りからくるものか…それとも喪失感か。そんなもの、到底分かりそうにはない。






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