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【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第28章 染まりゆく





「やべ、バレた」




その声ばいつもよりもかなり冷静で、普段ならば「おい!逃げるぞ!」なんてケラケラ笑いながら走り出すであろう場面なのに、今日はそれがない。





なんなら穴の先をジッと見つめ「おい、逃げるなよ!」そう言った夜蛾先生に「逃げませんよ」なんて言っている始末だ。





「お前、夜蛾センに見られてねぇから今のうちに逃げとけ」




「…え」




こちらを見つめる五条先輩は、先ほどとは打って変わって冷静な表情で私を見下ろすと何かを言いたげに…けれどそれ以上何かを言ってくることはなくて




「…でも壊したの私だし」




「良いんだよ。ほら、行け」




「五条先輩はどうするの?」



「どうせ今逃げても明日の説教の時間が伸びるだけだし、今説教食らった方がマシだろ」




困惑する私をよそに、五条先輩は私の手を引き廊下へと引っ張って行くと、そのままポンっと背中を押した。





「早くしねぇと来るぞ」





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