第28章 染まりゆく

特級の傑先輩は次の日からはまた激務が始まる。そんな中で疲れている先輩を遅い時間まで拘束するわけにもいかないし、私も最近では任務数が増えてきたこともあり、さらに傑先輩とは会えなくなっていた。




多分、前回会ってから二週間はまともに会えていない。






「そう、最近じゃいつも任務に駆り出されてるもんね」




「はい、特級ともなるとやっぱり大変ですよね」




「五条も夏油も、最近まではそこら辺で騒いでたのにな」そう呟いた硝子先輩の声は、どこか懐かしむようにも聞こえて少しばかり寂しそうに響いた。




硝子先輩が「ふぅ」と、溜息を吐き出す。そしてその表情はスッと窓の外を見つめると。

















「夏油さ、アイツ最近少し元気ないよ」