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【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第27章 初めての





「仲直りしよう」




「…っ…うん」





鼻の奥の方がツンと刺すような痛みに、思っていたよりもずっと自分が堪えていたことに気がつく。もう二度と喧嘩なんてしたくない…そんなことを思うくらいには。この温もりに酷く安心した。





「今日、皆んなでデザート食べながら映画観たんだ」




傑先輩へとしがみ付きながらそう呟けば先輩は「うん」と言って目尻を優し気に下げてこちらをニコニコと見下ろす。





「五条先輩と硝子先輩と七ちゃんと雄ちゃんと、楽しかった。でもね、傑先輩もいたら良いのにってずっと思ってたよ」




「そっか、そんなことを言ってくれるなんて嬉しいな。今度は私も、是非参加したいよ」




「うん、今度は傑先輩も一緒がいい」




「そうだね」




穏やかなその声を聞いていると、何だかとても癒された気持ちになる。傑先輩って、本当に包容力の塊なんだよなぁ。この腕の中にいれば、どんなことでも乗り越えられるような気がしてくるから不思議だ。





「先輩、今日泊まって行く?」




けれどそう言った所で、そうだ、この人はとんでもなく無茶な任務消化をした後で疲れていたんだと思い出す。





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