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【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第27章 初めての





明らかに拒否の言葉を放つが、どうやら目の前のこの人には全くと言って良いほど聞いていないらしい…




「あの…本当に離して…」





というか、今は早く帰って傑先輩のことを考えたいのに…




「まぁまぁ、俺ら今から飯行くんだけど一緒に行こうよ。奢るし」





奢る奢らないの問題ではなく…行く気はないし行きたくもないんだけれど…どうしようか、もう一層のこと一発キックでも食らわせてしまおうか。




「なっ、行こう」




男性がそう言って私の腰へとするりと当然のように腕を回した所で、私の身体中の毛穴という毛穴全てが開くような感覚と鳥肌が立つ感覚に、ゾワゾワと全身が震え自身の中でプツンとまるで何かが切れる音がした。




うん、無理だ、蹴飛ばそう。





グッと利き足に力を込める。もちろん呪力は使っていない。地面を勢い良く蹴り飛ばし、右足を持ち上げた瞬間





「はーい、ストップー。お前が本気で蹴りかましたらこいつら死んじゃうからね〜」





聞き慣れた軽やかな声、それと同時に男に掴まれていた身体がヒョイっと背後へと引き寄せられる。





「…別に、本気で蹴るつもりなんてなかった…」




「本当かよ、それにしては顔めちゃくちゃキレてたけど」





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