第27章 初めての
それにこんな時ばかりやたらと息がピッタリな硝子と五条を見て、さらに夏油をイラつかせた。
「君達、楽しんでないかい?」
「そりゃあ楽しいだろうよ〜、傑が動揺してるとか激レアだし」
「同感〜、夏油がシカトされて狼狽えてる姿とか普通に面白すぎるから」
「性格悪いな」
「性格悪くて結構〜!シカトされる傑君よりマシでしょ!」
「間違いないね」
「これ以上傷をエグるなよ」
「で、原因は何なわけ?アイツがシカトするとか珍しいじゃん」
ケラケラと笑いながら椅子をグラグラと行儀悪く揺らす五条に、夏油は大きな溜息を吐き出した。
全くこの二人には、デリカシーというものがないのか。