第26章 極秘任務
「そういえば今何時?」
「そろそろ二時半とかじゃないかな」
「え!?二時半!?」
二時半って夜中の二時半!?
外は真っ暗だし、いっぱい眠っていたからか頭はスッキリしているのを見るに結構時間が経っているだろうとは思っていたけれど、まさか夜中の二時半だとは思ってもいなかった。
つまりは、こんな時間まで傑先輩は寝ずに私が起きるのを待っていてくれたということ。
本当にこの人は…
今日はきっと凄く疲れたはずだ。辛い思いをしたはずだ。その証拠に目元には疲れが見える。
「先輩寝よう、疲れたよね」
「けれど、私シャワーも浴びていないよ?」
「うん、私も。でも良いよ、そんなこと。一緒に寝よ」
傑先輩の手を掴む。学ランを脱ぎ捨て先輩を押し倒すようにしてベッドへとダイブすれば、私の下ではポカーンとこちらを見上げている傑先輩。
「はい、先輩も学ラン脱いで」
こんな日くらいシャワーも浴びずベッドに潜り込んだって許されるだろう。