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【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第7章 不器用な優しさ





夏油先輩の言う通りだ。例え仲間を失おうが、次の日には何ら変わりのない日々がまたやってくる。呪いを祓い、そしてまた祓って…どこまでも永遠に続くそんなゴールの無い世界。



きっと仲間を失ったとしても、悲しむ暇すらない。その仲間を思い涙を流す事すら出来ないだろう。




「後輩を守るのは先輩の役目だよ、だから気にしなくて良い」




夏油先輩の言葉に、思わず口を閉ざした私に…夏油先輩はやっぱり優しい笑みを見せると冷えるような雰囲気をあっという間に消し去りにこりと笑みを作った。




「…はい、ありがとうございます」




夏油先輩は後輩を守るのが先輩の役目だと言ったけれど、それならば先輩を守るのは誰なのだろうか。先生?それとも等級の高い術師?でも夏油先輩も五条先輩もそこらの術師よりは遥かに強いだろう。




先輩達を守るほどの実力者などそうはいない。




それって何だかおかしいじゃないか。




以前夏油先輩が五条先輩に、強者は弱者を守るものだと言っていたのを思い出す。それは今まさに夏油先輩の言ったことそのものだ。




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