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【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第7章 不器用な優しさ




「良い子に寝てろよ」




ニヤリと上がる口角が、細められた美しい碧の瞳が色っぽく妖艶に私を見下ろす。





「…うん」




そんな五条先輩の格好良さに思わず薄らと頬を染めれば、五条先輩はもう一度私の頭をわしゃわしゃと撫で回すと「じゃあな」と医務室のドアへと向かって行った。




何だか今日はいつもより機嫌が良さそうだ。




あぁ、もう少しこのまま二人で一緒にいたかった。贅沢な願いだって分かっているけど…それでも本当は五条先輩を引き留めたくて仕方ないその感情を何とか抑え込み、先輩の背中へと「任務頑張ってね」とだけ呟いた。




その5分後には本当に夜蛾先生が医務室にやってきて、どうやら私の様子を見に来てくれたみたいだった。5分も前から夜蛾先生がここに来ることに気が付くなんて、どれだけ遠くにいる先生の呪力を感知したのかと思うと、さすが五条先輩と言うべきだろう。




そして夜蛾先生と入れ違いに硝子先輩が私の朝食を持って診察をしに来てくれた。




朝食はお粥とすりりんごだ。最も胃に優しいメニュー。高専で大怪我をした人達の食事メニューは決まってこれで、だけど最近は大きな怪我をすることもなかったから何だかコレを食べるのはやけに久しぶりな気がする。




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