第7章 不器用な優しさ
そう思いながらコンビニの袋を手に取り中身を覗くと、そこには私の好きなミルクティーと良く食べているお菓子達がいくつも入っていた。そのほかにもヨーグルトやゼリーなど胃に優しそうな物が入っている。
いくら怪我をした部分を硝子先輩に治してもらったと言っても、先ほどまで臓器がやられていたことは間違いなくて、常食は無理でもこういった物ならば少なからず食べれそうだ。
お腹は空いてないけど、体力を落とさないためにも少しは食べないといけないし。きっと食堂の人にお願いをすればお粥を作って届けてくれるはずだけれど、何だかそんな気分でもないから正直ありがたい。
一瞬、硝子先輩や夜蛾先生が持ってきてくれた可能性も考えたが、私の好きな物ばかり入っている所を見ると…
「やっぱり雄ちゃんかな」
私はスマホを手に取り「ありがとう!!」とだけメッセージを送ると、そのまま手に持っていたゼリーの蓋を開けて口へと運んだ。
少しずつではあるが、持っていたゼリーを口へと運ぶ。
多分たくさんは食べられないだろうから、とりあえず半分食べるのを目標に食べ進めるが、まだ買ってきてくれたばかりだったのだろうか、冷たいゼリーが喉を通りモヤモヤとしていた胃が少しだけスッキリとしたような気がした。