第1章 無茶な恋
くちゅくちゅといやらしい音を響かせながら、ジンジンとしてくる下半身は。五条先輩によりトロトロに甘やかされていて、今にも全身の力が抜けてしまいそうになる。
「…ふっ、あ…ごじょ…せんぱッ…」
ピクピクと肩を揺らしながら必死で先輩の背にしがみ付けば、先輩は私の甘い蜜を吸いびちょびちょになっている長い指をソコからゆっくり引き抜くと、自身のはりつめたモノを秘部へとそっと当てた。
「はぁっ…」
バチュバチュと容赦なく打ち付けられる腰に、大きな声が出そうになるのを必死に堪える。だって隣には夏油先輩がいるのだ。もし声でも聞かれてしまったらそれこそ誤魔化しようがない。
「…あっ…んン…ッふぅ…」
声を我慢する私に気が付いたのか、先輩は「…エナ」と、これでもかというほど色っぽく瞳を細め私の名前を呼ぶと、激しくその唇を塞いだ。
正直言って、五条先輩がセフレ相手に口付けをかわすのは意外だった。初めの頃、まだセフレになりたての時は私の思っていた通りキスをする気配など微塵もなくて、だけどいつしか私達は唇を交わすようになった。
特にこれといってキッカケがあったわけではない。だけれど、いつの間にか五条先輩がたまらないように私の名前を呼ぶ時は、いつだって甘く深いキスを与えてくれた。
それが私だけなら良いのにと。そんなわけないのに。それでも先輩の唇は私だけのモノであって欲しいと。そう思わずにはいられなかったのだ…