第6章 二人の最強
「可愛いなんて初めて言われたよ」
「そうなんですね!うん、だって夏油先輩はカッコイイですもんね」
自分だってきっと、こうして夏油先輩と一緒に眠る事がなければ夏油先輩はカッコイイ先輩ってイメージで、可愛いなんて言葉出てこなかったはずだ。
だけれどそう思うと、夏油先輩の新たな一面を知れて何だか少し嬉しい気持ちになる。
夏油先輩の腕の中でくすくすと笑っていた視線を持ち上げ先輩の顔を見上げれば、目の前の夏油先輩の表情を見てピタリと動きを止めた。
何故なら目の前の夏油先輩の顔が真っ赤に染まっていたからだ。
思わずそんな夏油先輩をぼーっと見つめ驚いていると、夏油先輩はパッと私から顔を晒しベッドから起き上がった。
もしかして、夏油先輩照れてる?
いやいや、そんなわけ無いよね。だって夏油先輩はカッコイイだなんて聞き慣れているだろうし。可愛いは初めてだって言ってたけど褒められるなんて慣れてるだろうから。