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【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第5章 抱きしめる意味





私は夏油先輩の言葉に答える代わりに、ぎゅっと強く先輩の背中を抱きしめた。「夏油先輩…」とそう名前を呼びながら。




夏油先輩はそんな私が何を伝えたのか分かったのだろう、しばらくしてどちらともなくピッタリとくっついていた身体を少しばかり離すと「今日は泊まっていきな」と優しい声が耳元に落ちてきて、私はそれにコクリと頷いた。




部屋の中へと戻り少し落ち着いた頃に二人で夕飯を食べた。




あまり食欲は無かったけれど、だけど本来ならばあんな事があった後一口も食べる気力など失せていたはずなのに…きちんと食事を摂る事が出来た。多分夏油先輩が隣にいてくれたからだ。




夕食の片付けは夏油先輩がしてくれて、申し訳ない気持ちになりながらも私が男子寮をウロウロするわけにもいかず…素直に甘える事にした。




その後は少しテレビを観て、先輩が入れてくれた温かいお茶を飲んで、二人でまったりとしているわけだが…




具体的に辛さを埋め合う関係とは、今までとはどう変わるのだろうかと言う疑問がふと浮かんでくる。



夏油先輩が私が辛い時に抱きしめてくれるのは分かった。凄く安心したし、辛さが緩和されたのも事実だ。だからもし夏油先輩が辛くなった時は、今度は私が夏油先輩を抱きしめようと思う。



あとは…?それ以外はどうしたら良い…?どうしたら良いのか全然分からない。



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