第5章 4話 強くなりたい。
場地side
朝起きるといつもいるはずのすずがいない。
おふくろに聞くと、エマの所へ行ったと知らされた。
急な行動過ぎて驚きつつ、部屋のテーブルの上を見るとあいつの字でそのことが書いてあったのを見つけた。
また1人で出掛けてんのかよ…
こないだのことを反省してるのか全く分かんねぇ。
夕方位になると一件のメールが届いた。
すずからだ。
内容は迎えに来いとのことですぐにマイキーの家へ向かった。
すぐ迎えに行き着くと、見慣れない姿のすずがいた。
可愛すぎかよ…!!
いつものとは違い、大人っぽいすずに思わず見惚れちまった。
しかし、それよりもすずの一言に凍り付いた。
『いたよ!ナンパさん!』
「は!?」
一気に眉間に皺がよるのを感じた。
こないだのこと何も分かってねぇのかよ!!
しかし、撃退出来たことと股間を蹴りあげた話を聞き口があんぐりとしそうになった。
まぁ、かなりイライラしてるが自分で出来たことが余程嬉しいようでニコニコ話すすずにイライラが無くなっていくのを感じた。
仕方ねぇ。
と思うことにし、バイクに乗せた。
てか、パンツ見えてねぇよな?
本人はウキウキしているが隠してくれることを祈る。
バイクで走らせているとぎゅっと力強く握るすずがもぞもぞしているのが分かった。
『圭ちゃん!万次郎くんにね、色々教えてもらったんだ!圭ちゃんに教えてもらおうと思ったんだけど絶対に怒ると思って…』
「おー。」
怒られるの分かってて話すすず。
何かしおらしい姿に小動物を思い出す。
はぁ、そう思うともう怒るにも怒れねぇ…
無事で良かったということだけ良しとするか。