第4章 3話 ☆どこの家だって兄妹喧嘩もする。
家へ入り着替えると私は真っ直ぐ兄のとこへ向かった。
『け、圭ちゃん、あのねっわぁっ!!』
座ってる兄の目の前に正座して話そうとしたら、手をぐいっとやられて抱きしめられた。
「三ツ矢から話し聞いて心配したんだぞ。すずに何かあったらって思うと不安なんだ。それにさっきは言い過ぎた、悪かった…」
それを聞いてまた涙溢れてきた。
一体、今日は何回泣くんだろう…
『っ!わ、たしこそ…ごめんね。け、けぃちゃんのこと分かってなかった。それに、ほっぺ…痛かったよね…?』
少しまだ赤みのある兄の頬を撫でると、クスッと笑われた。
「ックク、確かにな…流石、俺の自慢の妹だワ。」
『もぅ、謝ってるのにぃ…』
少しむくれると悪ぃ、悪ぃと笑いながら謝ってくる。
仕方がない、もうこれで喧嘩はおしまいだ。
『あのね、たかちゃんのとこの女の子が言ってたんだけどね…知らない人だったら駄目だけど、知ってる人だったら一緒にいてもいいってことだよね??』
ふと思い出して聞くと、兄は目を丸くしていた。
「…今日起きたこと分かってんのか?まぁ、今日はいっか。」
小さく話した一言は上手く聞き取れなかった。
何て言ったんだろう??
その後、ぺーくんは兄によってボコボコにやられていた。
しかし、私がその理由を知ることは無かった。
ぺーくん、何かしちゃったのかなぁ?