第5章 珍カップル、我が道をゆく
近くの空き教室の後ろの扉が開かれて連れ込まれ、そのまま抱き上げられて、後ろにある個別のロッカーの上に座らされる。
それでもまだ少し背が高い大寿の顔が近づいて、噛み付くみたいなキスをされて、それだけでゾクリと体が震えた。
「ぅ、んっ、んンっ、はぁ、ふっ……」
呼吸をする為に口を開いて、その間から容赦なく大寿の熱い舌が入ってくる。
まだ部活をしている生徒もいるし、先生だっていつ現れるかも分からないのに、こんな事をしているなんて。
なのに、体は先程より疼いている。
「はぁ……キスしかしてねぇのに、腰揺れてんじゃねぇか」
「っ、だっ、てぇ……」
大寿にしがみついて、縋るみたいに首を甘噛みする。
「分かったから、やめろっ……ふっ、くすぐってぇ……」
体を離して座ったまま脚を開かれ、素早く下着がズラされた。
「こんだけ濡れてりゃ、すぐ入んな……」
「んっ、早くっ……」
大寿がベルトを外している間も、ずっと体は熱く疼きっぱなしで、モジモジしてしまう。
早急に大寿の昂りが挿入され、待ちわびた快感が電流のように体へ流れる。
背を反らしてビクビクと体をしならせて、すぐに絶頂へと向かう。
「っ、もうイったのか?」
何度も頷いて、声を我慢する為に口を塞いでいる手を、大寿の手に外された。
「手ぇ、邪魔だ。キス出来ねぇだろーが」
「声、出ちゃっ……ふぅ、んンっ……」
キスをされながら、最初から激しく揺さぶられて何度も達してしまう私を、大寿は腰を強く打ち付けて、容赦なく攻め立てる。
ガタガタという音と、いやらしく響く水音と肌のぶつかる音、それら全てが興奮材料になって二人の温度を上げていく。
教室だという事すら忘れそうになりながら、夢中で腰を振る。
何度目かの絶頂を迎えた頃、遠くにチャイムの音を聞きながら、大寿の熱い欲を受け止める。
荒い呼吸をしながら、小さく口付ける。
「まだ足んねぇけど……とりあえず帰るか」
「ぅん……」
いまだ疼きと熱の治まらない中、素早く身支度を整えて指を絡ませて足早に歩き出した。
その後、大寿の家に着くなり求め合ったのは言うまでもなかった。
何だかんだ平和な日々が続いたある休日。
今更ながら、私達は初デートの待ち合わせ中なのです。