第4章 柴大寿を尻に敷く女
苦しそうな声がして、律動が早さを増していく。
「あぁっ、だめっ……そんな、はげしっ……んっ、ゃ、ぁ、変になっ、ちゃ……」
「くっ……ぁ、ぅ……」
腰を激しく打ち付けられ、私は体を仰け反らせて達する。
その後、呻くような低い声がして、大寿君の昂りが波打つ感覚がした。
二人の荒い呼吸が混ざり合い、お互いの唇が触れ合って消えていく。
けど、クタクタになっている私に、大寿君はニヤリと笑って言う。
「はぁ……おい、誰が終わりだって言った?」
「へ……ちょ、まっ……ああぁっ……」
そう言うと、再び腰が動き始めた。
男の子の体力は一体どうなっているのか。
私は揺さぶられながら、意識が遠のいていくのを感じていた。
その後、どれだけの回数抱かれただろうか。
数えるのすら無理なくらいには、抱かれ続けた気がする。
そのせいで、立てずにいる私は大寿君に横抱きにされて、お風呂でもまた抱かれる事になったわけで。
彼が凄いのか、この歳の男子がみんなそうなのかは想像つかないけど、とにかく凄いとしか言いようがなかった。
腰のダルさがピークに達した私は、ベッドで動けずにいた。
大寿君の香りがするベッドで、彼の腕に抱かれて眠る。
見事に彼の大きな体にすっぽり包まれて、規則正しく打つ鼓動の音を聞きながら、胸板に頬を寄せる。
何か、凄い幸せだ。
少し前まではこんな事想像出来なかったのに。
規則正しい寝息を立てる大寿君を見上げる。
眠る彼はいつもの不機嫌そうな顔じゃなく、年相応な可愛い寝顔だ。
頬を撫でると、身動いでその手が大きな手に包まれた。
「何してる。疲れてんだろーが、しっかり寝ろ」
「へへへ、目が冴えちゃって」
眠そうな顔で私を見下ろす大寿君が、クスリと笑う。髪を撫でられ、額にキスが落ちる。
自惚れてるわけじゃないけど、多少は大寿君からの愛情には自信もあったりなんかするわけで。
彼の優しい態度の全てが、自分にだけ向けられていると。
「大寿君て、私の事結構好き?」
「あん? 今更何聞いてやがんだ。俺が女にここまで時間も気力も使ってんだから、当たり前だろーが」
駄目だ、顔がニヤけて変な顔になる。
顔を隠すみたいに、大寿君の胸に顔を埋める。