第12章 爆豪日和?!
…電車に揺られながら爆豪の地元に到着。
「………。」
どこかしらぎこちない顔をする一心に爆豪はニンマリと笑う
「モブ共が『マイト』の話で夢中だったな。マイト女か男か、二人いる説、個性は何か、あの曲のあの歌詞がいいとかNo.10は恋愛だったとか…どんな歌詞だったか調べて後で朗読してy」
「ヤァアアメェエエロォオオオオオ!!」
さっきの仕返しとばかりに歩きながら爆豪にいじられ、聞きたくないとばかりに耳を塞ぐ一心
「お前恋愛だとか恋人だとかそういうの経験したことあんのかよ」
「いや…ない……かな…」
「ただの妄想であんな歌詞書いてんのかよ」
「あぅ…」
爆豪に痛いところをつかれたという風に分かりやすく一心はしょげる。
「……。まぁ、褒めて貰えて良かったな」
「確かに…恥ずかしいけど褒められるのって悪い気がしないな…
所で『あんな』歌詞って言ってたけど爆豪聞いたのか?」
その言葉を聞いた爆豪は身体をビクッと震わせ不機嫌な顔をしながら
「……聞いちゃ悪いかよ」
と呟いた。
「いや、むしろすげぇ嬉しい!!」
二パァと満面の笑みでそう言うとググググッと唸りながら「そりゃ良かっなぁ!!」と何故かキレられた。
「あ、そうだ! 爆豪が好きそうな奴いっぱい買ってきたんだ!辛いのと辛いのと辛いのとあとクッキー作ってきたんだけど、それと爆豪のo」
「待て待て待て待て」
爆豪が一心の言葉を遮り、その場で立ち止まりズイッと顔を一心に向けた。
「てめぇ、今何つった?」
「…え?辛いの?」
「その後だボケ!」
「えぇ〜っと…クッキー?」
「誰が作った?」
「え?お、俺だけど…もしかして嫌だったか?潔癖?それともクッキー好きじゃない?甘さ控えめにt」
突然、爆豪に手首を捕まれそのままズンズンッと道を早足に歩く。
「ちょちょちょ爆豪どうした?!」
「あ”?さっさと家に行くんだよ」
「か、買い物とか大丈夫か?」
「んなもん行く気失せたわ!てめぇは黙ってついてこい!!」
(え、えぇ〜?!というかこの手首掴んでるのはなんで?!)
グルグルと頭の中で考えるも答えなど見つからずに数分後爆豪の家の前に到着した。