第2章 試験日当日!!
「あのババアなんなんだ」
ツリ目の少年がジーッとリカバリーガールを見つめている
「あの人は雄英高校の看護教諭のリカバリーガール。個性は治癒力の超活性化なんだよ。」
「ほーん……こんな無茶苦茶な試験出来んのもあのババアのおかげってことか」
「まぁそうなるよね、それとババアって言い方はやめなよ? 試験受かったらお世話になるわけだし」
「ウッセ!!命令すんな!!それといつまで俺にのしかかってるつもりだテメェ!自分で立てや!!」
「あはは! ごめんごめん! ありがとうすっごい助かった!」
チッとツリ目の少年は舌打ちをし真剣な顔になる
「……で?何体倒した」
「ん?」
「勝負だよ!! 言っただろうが!!」
「アー……ウーン……ゴメン、ワスレチャッタ……」
「はぁああ?! テメェ、もう一回死ね!!」
「ごめん!! 本当に悪かったって!! あの大きいの倒す前までは覚えてたんだけどほら!」
「ウッセェエエエ!! 」
グワァアアア!!と怒り狂うツリ目の少年に一心はハワハワしていると、一人の受験生がこちらにやってきた。
「あの、さっきはありがとうございました!!
凄く……凄くカッコよかったです!!」
一心はその言葉に目を丸くさせたあと満面の笑顔を浮かべる。
「君に怪我がなくて良かったよ」
受験生は顔を真っ赤にしまさにハートを撃ち抜かれたかのような顔をしている。時が止まってしまった受験生に不思議な顔を浮かべていると横からツリ目の少年がグワッと顔を出す。
「テメェのせいで勝負にならなくなったじゃねぇか!!ブッ殺すぞ!大体転けてんじゃねぇよ!ヒーロー目指してんならあの程度でビビんな!クソが!!死ね!!」
キュンっと顔をしていた受験生はツリ目の少年の鬼のような顔に
「す、すみませんでしたぁああ!!」
と謝りながら走って行ってしまった。
「……こら」
一心はツリ目の少年の頭にチョップを食らわせた。
「なぁあああにすんだボケコラ!!死ね!!」
またしてもツリ目の少年の怒りがこちらに来てしまった……一心は苦笑いを浮かべまぁまぁと怒りを沈めるようにする。
だが、先程まで怒りを浮かべていたツリ目の少年は真剣な顔になる。
「……思い出したかよ」
その言葉に一心も真剣な顔になる。
「ごめん……言いそびれたんだけど俺さ
昔の記憶ないんだ。」