第2章 試験日当日!!
辺りに黒い煙と焦げ臭い匂いが立ち込める。
みんなが唖然としてる頃
再びプレゼントマイクの声が聞こえた。
「試験しゅぅうううりょおおおおう!」
その声の後にけたたましいサイレンが鳴り響く。
周囲からは安堵の声や一心の事でザワザワと話し声が聞こえる。
「なぁ……さっき飛び出して行った奴あれからビクとも動いてなくないか」「どうしたんだろ?」
そんな中ドカドカと歩いてくるツリ目の少年
「おい!!」
それでも一心は振り返らない。
「テメェ……また無視する気か!!ぁ”あ”?!」
片手で爆破をさせながらもう片方の手で一心の肩をグイッと掴む。
「……!?!」
(コイツ……身体が暑い!?)
よく見ると一心の身体から湯気が立ち込めていた。
「……ゴフッ」
その音と共に血を地面に吐くと力なく傾く体。
思わずツリ目の少年は一心の身体を支える。
「あ……りが、と」
ヘヘッと力なく笑うツリ目の少年はさらにツリ目になる
「なぁあぁにが『ありがとう』だ!? ぁ”あ”?!ぶっ殺すぞ!!」
(((((既に死にかけてるけど?!やめたげて?!)))))
そんな中を割って入るように小さな一人のお婆さんが現れた。
「はーい、お疲れ様お疲れ様。はいはい、グミだよグミおたべ」
「あ、ありがとうございます」
一人の受験生はペコペコと頭を下げながら貰うと、お婆さんは他の人にもグミを配るとゆっくり歩きながらツリ目の少年と一心の元にやってきた。
「おやまぁ……あんた、また無茶したねぇ。本っ当に仕方ない子だ……」
「うっ……す、スミマセン」
お婆さんはため息を着くと唇をグッと伸ばし一心のデコに……
「チュゥウウウウウウウウウ!!」
(((((ババア?!)))))
全員が突然の行為に目を丸くさせた。それと同時に体が綺麗な緑色に輝き、高熱と怪我が治っていく。
「ありがとう、リカバリーガール!」
「あんま無茶すんじゃないよ」
「はい……」
タハハ……と笑う一心にやれやれと言った顔をしながらリカバリーガールは次にツリ目の少年を見る
「必要ねぇ」
「それじゃ、他に怪我した子は?ちゃっちゃと行くよ」
と言いながらリカバリーガールは離れていった。