第9章 今日の終わりは……

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一心side

俺は純粋に疑問に思った。

「なんでダメなんだ？」

「なんで……ってそれは」

「男同士だし問題なくないか？」

「いや……」

（時折オールマイトは本当に変だと思う。昔は上半身服を着てなくても何も言わなかったけど、今は見る度に服を着なさい！と言われる…それはオールマイトだけじゃないけど……
風呂も昔は一緒に入ってくれていたのに今は入ってくれない。銭湯では別に男同士裸で入るのに今はダメとか何がいけないのか俺にはわからない…
それに本当に嫌って訳じゃないみたい…何が原因なんだろ…）

疑問が疑問を呼びズズズイッと近付くとオールマイトは一歩一歩下がり壁にトンッと背中が当たった。

両手で俺の身体を優しく押し返す。

（……もしかしたら、本当だったら凄く嫌だな）

そう思いながら口にした言葉

「……。オールマイトは俺の事……嫌い？」


（自分で言ってて悲しいな…）


けれど、そんな心配は要らなかった。

「そんな顔をしなくても大丈夫さ言葉少年！

勿論大好きさ！言葉少年が思っている以上に！」

オールマイトは優しく押し返していた手を退け両腕を広げ俺をガバッと抱きしめた。

「うわっ！」

突然の出来事にビックリした声を出したけどオールマイトは気にせず腕に力を込めた。

（トゥルーフォームなのに力強くない？！）

「ングググッ……ぐるじぃ…オールマイトォ〜……」

「フフッ！苦しいか〜？！」

オールマイトの楽しそうな声が聞こえる

俺は堪らずに

「ギブッ！！ギブ〜〜！！」

と、声を荒らげた

「じゃ、一人で入れるな？！」

「入る！入ります！！！」

両腕の力が抜けブハッ！と息を深く吸いオールマイトにもたれた

「全く…大人をからかうからだ」

ポフポフッと頭を撫でられる

オールマイトの気持ちは痛いほど伝わったから、俺は不安だった事を言わないことにした

「タハハ…いや、オールマイトが俺の事嫌いじゃないって分かってたけど！ 直接口から聞きたかったんだよ、俺の事どう思ってるか」

「……！」

俺はゆっくりと身体から離れた

「んじゃ、先にお風呂入るね！」

「はいはい、行ってらっしゃい」

歩いていた足を止め、振り返る

「あ、そうそう！一緒にお風呂入りたいって言ったのは冗談じゃないから！むしろ大歓迎！」

ニヤッと笑いまた歩いた