第9章 今日の終わりは……
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noside
(お風呂気持ち〜…)
そう思っていると脱水所のドアがガチャッと開いた。
「言葉少年、服ここに置いておくからね」
「あ、忘れてた!ありがとう!」
構わないよと言いながら出て行こうとするオールマイトを一心は呼び止める。
「ねぇ、オールマイト!」
「……ん?」
「俺さ…さっき夢見たいんだよ。真っ暗でよく分からなかったけど…優しい男の人の声だった……」
「……何か言ってたかい?」
「何かを俺に頼んでた…それが何かはわかないけど」
「……そっか、まぁわからないなら仕方ない。難しく考えないでおきなさい。」
「……うん」
そう返事を返すとオールマイトはゆっくりと脱水所を出て行った。
「…………。」
オールマイトは脱水所を出て考え込む
(言葉少年の見る夢は不思議な事が多い。まるで『未来』を見ているような…そんな夢……
まぁ、ただの夢だったりすることもあるけど…その時はいつも楽しそうには話す事を私はしっている。
だから……これは……ただの夢とは思えない)
……………………。
数分後……
髪をワシャワシャとタオルで拭きながら一心が戻ってきた。
「ふぃ〜…オールマイト次入っていいよ〜」
「あぁ、それじゃ行ってくるよ、髪ちゃんと乾かすんだぞ!それと先に寝とくように!」
「えぇ?!俺まだ話したい事あるんだけど!出久の事とか!!なんで言ってくれなかったんだよ〜言わなくてももうバレバレだったけどさ、なんなら確信の確信に今日変わったけど…」
「うぐっ申し訳ない…もう少し後になってから言うつもりだったんだが全部バレてしまったな…緑谷少年にはまだ言葉少年が知ってる事を言ってないんだ…タイミングが来たら言うつもりだから少し待って欲しい」
「うん!全然待つ!!でも良かったな〜良い後継者が見つかって、俺も安心した」
「……。そうだね」
オールマイトは部屋を後にし替えの服を持ちながら脱水所に向かい、ふとあの日を思い出した。
(後継者の第一候補は君だった。けれどあの日断られてしまったね…)
服を脱ぎ浴室に入り、シャワーを浴びる。
(ふぅ〜……)
リラックスしていると何故か先程の事を思い出し、バッと顔が赤くなる。
「ん”ぐ”ぅ”ぅ”ぅ”……」
両手で顔を覆った。
……少し遡ってみよう