第8章 ついに来た戦闘訓練!!後編
放課後……
「………。」
一心はボーッとしながら時計を確認し、そして一つため息を吐く
既に一部のクラスメイトは帰宅し、数人は残り訓練の反省会をしていた。
(出久帰ってこない…)
爆豪も一応教室には居るものの話しかけてくるなオーラMAXである。
そんな中、上鳴が一心にズイ〜ッと後ろからゆっくり体重を掛けてもたれかかってくる。それと共に一心の体はグデ〜ッと前屈みに曲がる。
「ど〜した?心ここに在らずじゃん!俺達の会話全然聞いてなかったっしょ〜?せっかく言葉がチョーカッコよかったって話してたのにさ〜!切島に壁d」
「アーー!!ワーー!!!」
上鳴の言葉に大声でかき消す切島、それを見てニヨニヨと笑う上鳴、峰田、瀬呂
「あ、あれは!男同士の男らしい戦い!それだけだ!!」
「それだけね〜」「それだけかぁ〜」「なるほどな〜」
切島の言葉にもふぅ〜んへぇ〜と返しながらからかう三人に数名の生徒がクスクスと笑った。一心もそれにつられるようにクスッと笑う。
「おっ!やっと笑ったな!やっぱ一心は笑ってねぇと調子狂うわ〜」
上鳴が一心の頭をワシャワシャと撫でる。そして目をカッ!っと見開く
「……。なんか、一心の髪ってフワフワしてなんか……言葉に出来ねぇ撫で心地が…」
なんじゃこりゃと言いながら撫でていると砂藤も交代とばかりに撫で出した。それを見ていると撫でたくなるのが人間というもので……男女問わず一心はみんなに撫でくり回される。
それを見ている峰田は何も思わない訳もなく
「俺の髪も触っていいんだぜ?!遠慮すんなよ!!主に女子!!」
「本当にフワフワね!」「うわぁ〜!フワッフワのフワッフワ!」「ヤバッ…家に欲しいかも」「こ、これは?!人をダメにする髪や!」
キャッキャッと一心の髪で盛り上がり、峰田を全力でスルーする女子。
(ふっ…分かってた、分かってたよ)
フフフッと諦めたように笑みを浮かべる峰田。一心はそんな光景を見ながら段々と瞼が重くなっていくのを感じる。
(ヤバい…寝そう…)
ウトウトとしてるのがわかった女子軍はその顔をガン見する。
((((可愛い!!))))
そしてもう寝かせに来てるだろうと言うぐらい優しく撫でる。
「………ん」
((((あともうちょっと!))))
ワクワクとした心をぶち壊すようにガタンッと音を立てて立ち上がる爆豪