第8章 ついに来た戦闘訓練!!後編
noside
クラス全員はグラウンドβの出入口に集められていた。
一心はフゥ…とため息を付く。
(講評で…凄い八百万に言われてしまったけど、俺は後悔はしてない!)キリッ
「言葉君、記録しておいたぞ」
(所々迷ったが…なんとかなったはずだ)
「ありがとう飯田!」
飯田からノートとペンを受け取る。
オールマイトはホイッスルを吹き、終わりを知らせた。
「お疲れさん!緑谷少年以外は大きな怪我も無し!しかし真剣に取り組んだ!初めての訓練にしちゃ上出来だったぜ!」
相澤先生の後だから拍子抜けという声も聞こえたがオールマイトは真っ当な授業もまた先生達の自由!!ということで
「それじゃ私は緑谷少年に講評を聞かせねば!着替えて教室にお戻りぃいいい!!」
と言いながら物凄いスピードで走っていってしまった。そんな後ろ姿をカッコイイとざわつく生徒達。
「それじゃ、言葉君着替えに…っていない?!」
飯田の声に全員が言葉の居た場所を見てみるもそこにはやっぱり居ない。
「「「「え?!」」」」
「オールマイトといいなんなんだこのスピード!」
「かっけぇ…」
上鳴と峰田は呟いた。
………。
「…出久」
椅子に座り出久を見つめる
一心はオールマイトよりも早く保健室にやって来ていた。
「そんな心配した顔しなくても大丈夫。時期に目が覚めるだろうさ」
リカバリーガールがそう言ってくれる。
一心は頑張って作り笑いをしてみるも逆効果だったらしく、手招きされしゅんとした頭を優しく撫でられた
「一心あんたのせいじゃないよ、止める義務があるのは教師であるオールマイトだった。誰もあんたを責めやしないよ。オールマイトはあたしがキツく叱っとくから元気だしな」
「…ん」
その言葉にずっと我慢していた一心の目からポロポロと涙が流れた。
(全くあんたは罪深いよオールマイト…一心を泣かすなんて…)
そんな時ガラガラとドアが開く音が聞こえたため、慌てて一心は涙を拭いフードを深く被り立ち上がった。
「……!!言葉少年」
一心は何も言わずにオールマイトの横を通り過ぎる。
廊下を歩く後ろ姿を暫く見つめた後オールマイトから冷や汗が溢れ出た
(な、ななな!!泣かせてしまった!?)
「いつまで突っ立ってるつもりだい、入るなら入りな。ちょっと話がある」
「……はい」