第7章 ついに来た戦闘訓練!!前編
地下モニタールームに行く前に飯田、爆豪、出久、麗日に一声かけようと思ったがその前に出久に声をかけられた。
「一心君僕の事見ててね」
(……測定の時の真剣な目だ)
「…おう!気張ってけよ!」
「うん!!」
爆豪もじーっと一心を見ては出久を睨んでいる。
「爆豪もしっかり見てるからな」
チッと盛大に舌打ちをされてしまった…既にイラつきまくっているようだ。
飯田と麗日にも少し声をかけてから、移動を始めたが背後からビリビリと感じる爆豪と出久の闘志…
一心は後ろを振り向かずに歩き続けた。
……………。
「……………。」
現在地下のモニタールームに移動中…
ヴィラン側はセッティングを行い、五分後にヒーローが突入する流れになる。
「………………。」
「一心ちゃん、大丈夫?さっきから怖い顔をしているわ。もしかして対人戦は苦手かしら」
蛙吹梅雨こと梅雨ちゃんが鋭い所を突いてくる。
「……うん、クラスメイトに怪我をさせるって思うとどうも乗り気になれないっていうかさ…」
「優しいのね。……それじゃ一つ一つの怪我も相手の為だと思うのはどうかしら?本物のヴィランを相手にする時、一心ちゃんの攻撃の仕方を思い出して回避したり、攻撃に生かしたり……そんな事があるかもしれないわ。一心ちゃん自身も同じ事が言えるんじゃないかしら」
「…………。」
梅雨ちゃんの言葉に一心の目がキラッと輝き目を覚ました気分になった。
「梅雨ちゃん…ありがとう!!俺凄い頑張る!!」
飛びっきりの笑顔を見せる一心に梅雨ちゃんもニコッと笑う。
(私思った事はなんでも言っちゃうの)
「やっぱり一心ちゃんは笑顔の方が似合うわ。みんな大好きだものその笑顔」
「……!!俺もみんなの事大好きだし笑顔も大好きだ!」
「ケロケロ♪」
(でもこれは言わないでおくわ。
爆豪ちゃんと緑谷ちゃんがなんだか貴方に対しての好きがみんなと違うように見える……
……なんて、勘違いだったら大変だものね)
「あ〜あ、みんなのコスチューム写真撮りたかったなぁ〜…スマホこれから持ってこようかなぁ」
「ダメよ、画面が一瞬で割れてしまうわ」
「それは困る!!」
それを盗み聞きしていたメンバーとオールマイト
(((((キュンッ)))))
何かが胸に刺さった感じがした。