第7章 ついに来た戦闘訓練!!前編
「さぁ!気を取り直して戦闘訓練のお時間だ!」
「…………。」
(出久がチラッチラッと見てくる…僕まだ言い足りませんみたいな感じを出されてる……)
(ヒーロー科最高だなぁ……!!)
そんな出久をとりあえず置いておいて一心は授業に集中する。
今回行う授業は屋内での『対人戦闘訓練』
二人一組を作り『ヴィラン側』と『ヒーロー側』に別れ二対二で訓練を行う。
状況設定は敵がアジトに核兵器を隠し、それをヒーローが処理するという物
『ヒーロー』の勝利条件は制限時間以内にヴィランの確保または核兵器の回収
『ヴィラン』の勝利条件は制限時間まで核兵器を守るかヒーローを捕まえる事
……って凄いカンペを見ながらオールマイトが説明する
(やっぱり対人戦か…)
心の中で一心はため息をつく
「コンビ及び対戦相手はくじで決めるぞ!だが、このクラスは21人だ!!ちゃんと当たりも用意したぞ!みんな一斉に開けるから楽しみにしておくように!」
その言葉にみんなワイワイとクジを引いていく。
……………。
「よし!みんなくじを引いたな!
んじゃ、せーの!!」
全員が同時に開ける。
「……?」
固まっている一心に砂藤が声をかける。
「ん??大きい赤い星マーク?これ当たりじゃねぇか?!」
佐藤の声にみんなが反応する
「お!当たりを引いたのは言葉少年か!!もう一人、赤い星が付いている者がいるはずだ」
全員がバッ!と紙をもう一度見る
「…俺だ」
「厶!常闇少年か!
では星チームは言葉少年と常闇少年だ!このチームは最後に訓練を行う!対戦相手は再び全チームから選ぶぞ!二回当たっても成績に影響はないからな!Hが出た場合は常闇少年の代わりに誰か入ってもらうぜ!」
(一心君と戦えるチャンス?!)(完膚無きまでに叩き潰すチャンス…)(一回目の経験を活かして二回目に試せる…良いチャンスですわ)
それぞれが思う中、一心は少し暗い顔をする
「言葉、よろしく頼む」
「ん!あ、あぁよろしくな!!」
常闇の言葉に一心は我に返りニッ!と笑って見せた。
「続いて最初の対戦相手は…こいつらだ!」
オールマイトが両方の箱から引き抜いたボールに書かれていたのは…
AとD
(……!!)
一心は目を見開いた。
……爆豪と出久が戦うことになるからだ
(嫌な予感がする…)