第2章 試験日当日!!
動き易い格好に着替えた一心はバスから降り演習場Aを見つめる。
「デッッッッカ……さすが雄英!」
緊張とワクワクで心臓が高鳴る。
「おい!!」
背後から怒声のような声が聞こえた。
(うわぁ……誰か怒ってるなぁやっぱり試験前だからイライラしてんのかな)
「…………。」
「おい! 無視してんじゃねぇコラ!! 爆破させんぞ!!」
「…………もしかして、俺」
「お前以外に誰がいんだコラ!!ブッ殺すぞ!!」
(これは〜困ったなぁ〜……怒らせることした覚えがないというか初めて会うしなぁ……)
ツリ目の少年は手からバンバンと音を鳴らし威嚇してくる。
「あー、ごめんごめん! 初めましてだよな!」
「ぁ"あ"? 初めましてだぁ? テメェ舐めてんのか!!」
また更に目を釣りあげ今すぐにでも噛み付くんじゃないかというぐらい歯を見せて怒る。
(ンンンン!! 地雷踏んだ!!これは確実に地雷踏んだ!!)
「クソナードが言ってたんだよ…… テメェが居るってな……
見間違いだろって思ったが、本当にいるとは思わなかったぜ……でもって俺を忘れるなんざいいご身分じゃねぇかゴラァアアア!!」
(クソナード?!誰?!やばいやばい!!どんどん話が分からずにどんどんとぉおお!!)
「あ、あのさ!!」
一心の言葉をかき消すかのようにプレゼントマイクの声が響く
「ハイ!STARTぉぉおお!!」
その声にツリ目の少年は「あ"?」と声を出しながらプレゼントマイクを見つめた
「どぉおおおおおしたぁああ!!
実戦にカウントなんざねえんだよ!!
走れ走れ!!賽は投げられてんぞ!!」
それと共にツリ目の少年と一心を残しバタバタと走り出す音が聞こえる。
「やばい! 出遅れたな! 走るぞ!」
「わぁっとるわ!! 命令してんじゃねぇ!」
バタバタと走る中ツリ目はそのまま言葉を繋げた。
「いいか! テメェが俺の事を忘れたって言うんなら嫌でも思い出させてやる!! 俺と勝負だ!! クソボケが!!」
一心の返事も聞かずにツリ目の少年は自分の爆破を使い何処かに行ってしまった。
「ちょ、強制かよ!!
……でもまぁ、売られた勝負は買うしかないよな!」
一心はニィッと笑みを浮かべた