第6章 突如現れた?!性別不明その名は……
「俺が!!爆豪と食べたかったんだよ。それ以外に理由いるか?現になんだかんだ一緒に食べてくれてるし俺今すげぇ嬉しい!
一緒に食べてくれてありがとうな爆豪!」
ニヒヒッと笑う一心。爆豪はさっきのムカムカ顔はどこに行ったのかポカーンとした顔をしている。
……かと思ったらいきなり目を釣り上げムカムカから怒り爆発という顔をしている。
「気持ち悪ぃ事言ってんじゃねぇ!!さっさと黙って飯食っとけや!!」
「なんで?!理不尽!!」
「飯冷めたらうま味半減だろぉがボケ!!」
「それは確かに!!」
またモッモッと口に頬張る一心。
「…………。」
小さく爆豪は『何か』を呟いた。
「……ん?なんか言った?」
「……。
……黙って聞いてろ
……今朝話してたヤツお前だろ」
一心の頭がフリーズする
(今朝話してたヤツ……『マイト』の事?!)
「…………。」
変な汗が垂れる。
「……別に言いふらさねぇよ。
お前が何しようとお前の勝手だ。
ただ…こんな事始めた訳を話せよ」
真剣な表情の爆豪に今度は一心が黙り込んだ。
「…………。また今度なら話すよ」
その言葉で爆豪はここでは話しずらいという一心の気持ちを汲み取った様子で何も言わずにカレーを食べ始めた。それを見て一心もまた食べ始める。
(爆豪も出久も分かったんだ。他のみんなは男なのか女なのかすらも分かってなかったな…やっぱり分かる奴には分かるのか…
いや…この活動をしてる時点でそもそもバレない方が奇跡としか言いようがない…)
ムムッと難しい顔をする一心
「明後日だ」
爆豪が目線を合わせずにそう言う
「……?」
「明後日も俺と食え」
「………!!!」
(爆豪が!爆豪が!!誘ってくれた!!!)
パァ〜と一心に笑顔が広がる
「わかった!約束だな!」
ルンルンとしながらカレーを頬張る一心を見届けてから爆豪はまたカレーを一口食べる。
そしてまたチラリと目線を一心に向けた。
(お前は聞こえてなかっただろうがあの時違う事を俺は言った)
再び一心と目が合った。
「……ん?ん〜??俺の顔になんか付いてる?」
「アホ面」
「?!?!」
ニヤァと悪魔的笑みを見せる爆豪
(『……てめぇが礼言ってんじゃねぇよ』)