第5章 本当の入学初日
爆豪の記録を見た皆はザワザワとテンションが上がっている。そんな中こんな声が聞こた
【面白そう】
………と
「…ッ!!」
(なんか…地雷踏んだ……?!)
あからさま空気が変わった
「……面白そう…か…
ヒーローになるための三年間そんな腹積もりで過ごす気でいるのかい?」
そしてニタァと笑う相澤
「よし、八種目トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し【除籍処分】としよう」
「「「「「「はぁあああぁあ?!」」」」」」
一心を覗く全員は声を上げた。
(あ〜〜なぁんでこんなことぉに〜)
全部諦めたように空を見上げた。
その時何故か自分の手を握って見つめながらフルフルと震えている緑谷の姿が見えた。
一心はゆっくりと近付き緑谷の手をギュッと握った。
「…ッ!?!」
顔を見上げた緑谷とバッチリ目が合った時大丈夫だという風に頷いた。そして相澤に向き直る。
前髪をかきあげ不気味な笑みを浮かべる相澤はこう言い放った。
「生徒の如何は先生の【自由】
ようこそ…これが雄英高校ヒーロー科だ!」
ふわふわの個性の子から理不尽過ぎると声もあったがそれもバッサリ言い捨てさる相澤。
相澤の言葉に誰も反論は出来なかった。
「Plus ultraさ、全力で乗り越えて来い!」
………こうしてテストは始まった。
第一種目 五十m走
皆が走ってるのを応援しながらポツリと思う。
(………俺、誰と走るんだろ)
そんな事を考えていると
「い、一心君!」
「ん?緑谷!大丈夫か?また手握るか〜?」
ニヤニヤとしながらそう言うと大丈夫だと断られてしまう。
「あ、あのね……!!」
緑谷が何か話そうと思った時相澤先生に名前を呼ばれてしまう。
「ごめん!ちょっと行ってくる!」
「……う、うん!行ってらっしゃい」
……………。
スタート地点には大柄の少年がいた。
「よろしくな!」
ニヒヒッと笑うが、恥ずかしがり屋なのかオロオロとしている。
(名前…後で教えてもらわねぇとな!)
そう思いながら姿勢を低くし体勢を整える。機械の声が合図を告げる