第15章 一方その頃、緑谷出久は?
怒るどころかむしろ君は僕を気遣ってくれたり、一心君が悪い事をしたと言い出したり…僕が悪いと言っているのに君も僕も折れようとしなくて…
そしたら君は、何かを閃いたように瞳を輝かせた。
「んじゃこうしよう!お互いどっちも悪い!俺も出久も許し合おうぜ!」
一心君はニッ!と笑う、そんな提案に僕はきょとんとしながら何度か瞬きした。それと共に思ったんだ。
(あぁ、本当に君は…優しい奴で敵わないよ…)
安心したのか身体に力が入りずらくなっていたけれど、一心君につられて自然と笑ってしまう。
「ごめんな出久」
「ごめんね一心君」
「「………。プッ!!」」
言葉が見事に被ってしまい思わず吹き出しまた笑い合う。僕の目からはもう涙は止まっていたけれど目尻に涙が付いていたようでスッと優しく左手の指で拭ってくれる。
(やっぱり僕は君の事が大好きで仕方ないよ…今は君にこの想いが伝わらないだろうけれど僕頑張るから…君の隣を堂々と歩けるようになって、君を守れるように絶対強くなるから…
だからその時が来たら…
僕の恋b……
………?!?!ってこの状況で僕なんて事思ってるんだろう?!周り見えて無さすぎというかなんというか本当にもう!!それと一心君の顔が近い!!冷静になったらうわぁぁぁああ大変なことになってくぁw背drftgyふじこlp;@:「」!!)
顔が火傷するぐらいに熱くなるのを感じながら抱き締められてる事も思い出し僕は慌てて一心君から離れた。
「ってうわぁあああ!!ごごごごごごめん!!!僕ずっと一心君にだ、だだだだ抱き着いてうわぁああああ!!」
そんな僕の様子に一心君は笑っていて、
一心君の笑顔に昔も今も何度も何度も僕は懲りずに釘付けにされながら、煩く鼓動を高鳴らせた。
…………。
この日の事は高校を卒業しても僕の忘れられない思い出の一部になるんだろうなってそう強く思うよ。
だってもっと君に夢中になった日だから