第14章 一心の自由気ままな一日
……………。
あれから家に帰宅した俺は明日の身支度を済ませ寝る前に柔軟体操を行っていた。
そんな時…
purururu…prururu…
スマホの画面にパッと明かりが着いた。
俺はスマホを手に取り画面を覗き込むとそこには『出久』の名前が表示されていた。不思議に思いながらもボタンを押し「もしもし…」と話始めると電話の向こうで〘うわっ!!〙っと驚く声が聞こえた。
俺は思わず吹き出す。
「そっちからかけてきた癖になんで出久が驚いてんだよ」
〘えっと、そそそそれはその!!な、なんでだろね?!えへへへ♪……って!ごめんね!?電話かけた理由なんだけど…その、えっと…僕の勘違いだったらごめんね?……もしかしてだけど『右腕』何かあった?〙
(え〜〜〜、めっちゃ気付いてるじゃぁぁあん……全然隠せてないじゃぁあぁん〜なんでバレた〜〜??心操にも勝己にもイレイザーヘッドにも言うつもりなくてもバレてたし俺そんな分かりやすかったかなぁ〜……えぇ〜〜嘘〜〜……まじかぁ〜普通になんか凹む〜〜…)
「あ、うん……まぁ、うん…その、い、イツキヅイテタ?」
思わず動揺しすぎて片言になる俺
〘えっとね!すぐその時気が付いた訳じゃなくて冷静になってみたら変だなぁ〜って思ったというか…一心君にぶつかった後直ぐに一心君僕の身体から右腕をどかしたよね?なんでかなぁって思って…いつもなら両腕でし、し暫く…その、だ、ダキシメテクレテ………るから……。……そ、それと僕の口を塞ぐ時も涙を拭いてくれる時もドアを開ける時も左手だったよね?一心君ってあまり左手使わないから…ドアを開ける時も荷物をサッて持ち替えて右手で開けるのにおかしいなぁって思って……それとかっちゃんに殴られた時もいつもの一心くんならあんな派手に吹き飛ばないし吹き飛んだとしても直ぐに体勢を切り替えて何事もないようにするのにあの時は本当に焦ってたみたいで…〙
(わー凄いなぁ!俺確かに言われてみれば左手ってあんまり使わないかも!俺よりも俺を知ってるよ出久凄いなぁ〜!!こぉれは隠せねぇや☆隠すのかの字も無理だわこれ☆逆に吹っ切れたわ☆)
「イズク……シュゴイナァ……」
(もう凄すぎて呂律も回らなくなっちゃったよ俺…動揺が隠せねぇよもう)