第14章 一心の自由気ままな一日
「そんな事考える暇あるならさっさと帰って飯食って寝ろ!時間は有限!」
「出た!有限厨!!」
イレイザーヘッドは出席簿でペシるのを辞めると俺の体をクルッと回しズイズイとドアの方に押した。
「はいはい、有限厨で結構結構」
イレイザーヘッドがドアを開け俺は教室を追い出されるような形で廊下に出された。
この後職員会議とかがあって急かすような流れになったのかと思ったけれど俺の思い違いだった。
廊下の壁に持たれながらこちらにチラッと目線を向け舌打ちする人が一名
「…あれ…勝己?」
思わずなんでいるんだろうとポカーンとしてしまう。そんな様子が気に入らなかったのか段々と目が吊り上がり気味になって行く勝己
「もしかしてなんか教室に忘れ物してた?」
「ちッッッッげぇわ!してねぇわ!!!」
じゃあなんで居るんだろ…と考えると勝己の唸り声がどんどんでかくなり不機嫌MAXになって行く。そんな様子を見ていたイレイザーヘッドは教室からひょっこりと顔を出す
「お前と帰りたかったんだろ」
「そうなのか?!」
「は?!何言ってんだ?!は?!な、わけねぇし!!全然帰ろうとしてねぇわ!!クソが!!」
「俺の為に待ってたのか爆ちゃん…!!」ジーン…!!
「話聞けや!!!んで誰が爆ちゃんじゃ!!変な呼び方すんじゃねぇ!!ブッ殺すぞ!!」
「まぁ、丁度いい。ついでに言葉が寄り道しないように途中まで見張っといてくれ。頼んだぞ爆豪」
「勝手に頼んでんじゃねぇよ!!」
「……爆ちゃん」ジーン…!!
「だから誰が爆ちゃんじゃ!!その呼び方気に入ってんじゃねぇぞおい!!爆破すんぞコラ!!」
地味に爆ちゃん呼び気に入り始めていた俺だが今爆破を食らって右腕を痛めたくないので『今日は』やめておくことにする。
「んじゃ、帰ろっか勝己」
「言われんでも帰るわ!指図すんじゃねぇ!!」
「それじゃ、相澤先生また明日!」
「気を付けて帰れよ」
ヒラヒラとイレイザーヘッドに手を振って先に歩き出していた勝己を追いかけた。