第14章 一心の自由気ままな一日
教室から一連の流れを見ていたクラスの皆もザワザワとざわめいている。
麗日も教室に入っていったけれど、出久だけはモジモジとし教室に入ろうとしない。俺の顔をチラチラと見た後何かを言いかけた所でイレイザーヘッドは早く教室に入れと急かした。出久は言いかけた口を閉じ教室に入っていった。
(さ〜ってみんな教室に行ったし俺も行きたいなぁ〜早くこの布解いてくれないかなぁ〜?)
なんてことを考えているものの心臓は誤魔化しようがなくバクバクである。
「…。それでさっきの動きはなんだ?いつものお前なら回避もガードも受身もしっかりとれただろ」
「……マァ、ソンナヒモ…アルカナッテ…オモウヨ」
「ほ〜〜〜う…」ジーーーーー
「……ア、ハハハ」
「放課後お前は少し教室に残れ。その【右腕】の副作用について話でもしようか」ニカッ
(ヒャェ!?授業始まる前に秒でゲームオーバーになった!!)
捕縛布から解放すると俺の頭を出席簿でポンッと叩いた。
「それじゃ、午後の授業も張り切っていこう」
そう言いながらスタスタと教室に入って行くイレイザーヘッド
「いやちょっと…まぁ…はい…」
(イレイザーヘッド…待って…今は張り切れない…)
と思いながらもなんとも言えない返事をし、ヨロヨロとしながらイレイザーヘッドの後ろを付いて行き、席に座る道中に皆心配してくれたけれど俺は何処か上の空と言った様な返事をしていた…