第14章 一心の自由気ままな一日
(別に勝己に嘘はついてない…
それにこれは俺の気持ちの問題だし…変な事でこだわってるのは分かってる…解決方法も分かってる…分かってはいるけど…俺は一歩踏み出せない…)
俺は誰に言い訳をしてるんだろうと少し我に帰ってそう思った。
「………。」
『言葉少年!遠慮せず私に甘えてきて良いんだぞ!』
『なんだよそれ〜…いつも甘えてるよ!でもありがとうオールマイト!俺は【大丈夫】だから』
『言葉…本当に良いんだな…』
『【大丈夫】【大丈夫】!あ、ちゃんと俺が居なくてもご飯食べなきゃダメだからなイレイザーヘッド!』
『…なぁ、言葉…お前は一人じゃねぇ…』
『……。プレゼントマイクどうしたんだよ突然!俺は【大丈夫】だって!ところでさ次いつ時間ある?!』
「………。」
(…【大丈夫】。俺はそう言いながらずっと三人に壁を作ってる…)
「………。」
(……いや、『三人だけじゃない』…か…)
「………。」
「……………。」
「…………………。」
(……さっきから視線を感じる)
スッと視線を感じる方を向いてみるとサッと誰かが隠れた。俺がまた視線を外すとまた見ているのか、視線を感じた。
(誰だろう。クラスの誰かじゃないし先生でも無い…なんだろう…イレイザーヘッドに似てるような雰囲気を感じる…
……。別に敵意や悪意は無いな…寧ろその真逆…)
「………。」チラッ
「ッ!」サッ
「…………。」←視線逸し
「………。」ヒョコッ
(……本当になんなんだろ?!
もしかして、いつもここで食べてたりした人なのかな?!それなら悪い事したなぁ…確かに何か話したそうにしてる気がするし…でもそこどいて!って感じの気配はしないし…
プラスに考えると…俺と一緒に食べたかったりする?
声掛けてみようかな…)
「あn」
「ッ!?!?!?」
(あ、ダメだこれ…!話しかけない方がいい奴だ…逃げようとしてる気がする!!)
「あ、あ〜イイテンキダナァ!」
「………。」
(なんか大きな独り言で誤魔化せたけど恥ず!!
そもそもこの人お昼まだだろ…何科の人か知らないけど…ちゃんと食べなきゃだろ…ずっとそうしてるつもりなのか?!
〜〜〜〜ッ!!気になる!!もう強引に行こう!!)
俺は勢いよく立ち上がった。