第13章 二人のその後
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noside
昼頃の事…爆豪宅にて
玄関の鍵を開け、勝己の父親と母親が帰還した。
「勝己〜!ただいま!お昼とお土産買ってきたから降りてきな〜!」
階段の下から母親…『爆豪光己』が勝己を呼ぶ
すると自室を出た勝己がドタドタと歩きながら階段を降りてきた。
「ババアもっとゆっくり帰ってこいや!!早すぎんだろ!!」
目を吊り上げながら勝己がそう言うと
「勝己!帰ってきて早々叫ばないの!明日は勝が仕事あるんだから疲れすぎたら大変でしょが!」
「ま、まぁまぁ…」
勝己の父親…『爆豪勝』がひっそりと間に入る。
「はい、お昼とお土産ね『お友達』と食べるんだよ」
勝がそう言いながら袋を勝己に渡すと勝己はキョトンとした顔をする。
「………は?」
「「え?」」
しばしの沈黙の後
「あれ?もしかしてもうお友達帰っちゃった?僕らてっきりまだ居るもんかと…」
勝がこういうと爆豪は目を丸くさせてたと思えば急にまた目を吊り上げた。
「………は?!はぁあああああ?!?!な、何言って、んだ?!クソオヤジ!!居ねぇわ!!友達なんざ連れてきてねぇわ!!クソが!!」
勝己はその場から逃げるように自室に戻って行った。
「いや、バレてないと思う方が無理あるでしょ…突然料理作り出すわ、味見させられるわ、布団も急に干し出すわ…」
光己が呆れたようにそう口に出すと勝は苦笑いを浮かべ、二人がリビングに向かおうとした時、階段をドタドタと勝己が駆け下りてきた。そして手に持っていた物を光己に押し付ける。
「………。手土産…」
そうボソッと言うとまた逃げるように勝己は退散する。
そんな様子をポカーンと二人は見つめ、フッと笑い合う
「あの子が将来どんな子を連れてきても勝己が幸せなら私は応援したい」
「僕もだよ」
そんな事を話しながら二人はリビングに向かった。