第12章 爆豪日和?!
ガツンッ!!!
「イ”ッ”ッ”ッ”ッ”!”!”」
「か、勝己ぃいいい?!?!」
ペットボトルは見事に勝己の足の指にクリーンヒットした。
「クッソガァァァ…」
そう言いながらしゃがみこみプルプルと身体を震わせた。相当当たり所が悪かったようだ…
「勝己?!大丈夫か?痛かったなぁ?……よしよし」
「痛くねぇわ!!クソが!!頭撫でんじゃねぇ!!」
(てめぇのせいだろが!!クソがァァァァ!!私服似合いすぎんだろクソが!!写真撮らせろや!!クソが!!)
もう勝己の頭の中ではクソのオンパレードである…
が、勝己は良いことを閃いたように悪い顔を浮かべる。
「あ、あーこれは…指折れたかもしれねぇな…うん、折れた…確実に折れたなぁ…」
「え”?!」
一心はピシャーンと雷に打たれたような衝撃が走る。
そんな反応に思わず勝己は笑いを堪える。
(嘘に決まってんだろバァカ!…んな事で折れるかよ)
「本当に折れたのか?!」
「……ッ、あーそうだな」
一心は心配と少し慌てたような声を出しながら聞いてくるためまたしても吹き出しそうな笑いを抑えながらそう答える勝己
「「…………。」」
暫しの沈黙が流れる…
(チッ流石に無茶だな…ダメ元すぎたか)
小さくため息を吐き、冗談だと言おうと勝己は顔を上げた
瞬間、前髪をスっと一心に触られる。
(……は?)
予想以上に一心の顔が近く思わず頭がフリーズする勝己
(おいおいおいおいおい!!!待てや…ちょっと待てや!!?!嘘だろ!!)
鼓動が一気に早くなり、思わずギュッと目を瞑る勝己
だったが……
勝己のおでこに触れたのはコツンッと硬いものだった。
疑問に思っていると、ゆっくりと一心が離れるのと同時に勝己は目をパッと開けた。
ポカーンとしている勝己にニコッと笑う一心
「嘘はダメだろ勝己君?
でもまぁ、痛がってるのは本当みたいだからおまじない程度に気合と根性で何とかしてみました!」キリッ
そう言いながら一心は自分のおでこをちょんちょんっと指で触った。それを見た勝己は顔を伏せ
「……はぁあああああぁああ」
と、クソデカ深ため息を吐いた。
「まだ足痛い?」
「……そこじゃねぇわクソが」
見なくともキョトンとした一心の顔が頭に浮かぶ勝己はなんとも言えない気持ちになっていた……