第12章 爆豪日和?!
「さてと…そうと決まれば!さっさと顔洗って準備しねぇとな!」
一心はルンルンとしながら部屋を出ようとした時勝己は一心の腕を掴む
「…………。」
「……?どうした勝己?」
「……冷蔵庫の物好きに使えよ……あと…」
勝己は悩ましい顔を浮かべてから目線を合わせずに
「……おはよ」
と、小さく呟いた。
「……!!!
……ありがとう!それとおはよう勝己!!」
(今日はとびきり美味しい朝ごはんを作ろう!)
改めて挨拶をしながら一心は密かにそう決めた。
…………………………。
数分後…
一心は朝ご飯らしい和食を作った。
勿論勝己は、写真を数枚取り済みである。
「いやぁ〜ありがとな勝己!色々食材使わせてくれて」
「一々てめぇは礼言うんじゃねぇよ、好きに使えって言っただろが」
「洗い物も俺がするからな!いいだろ勝己?」
「チッ……好きにしろや」
勝己は密かに後悔した…名前呼びになってから断りずらくなったと…
そんな事を考えながら卵焼きを口にすると一心は少しソワソワとし始め、卵焼きを飲み込んだのを確認してから質問をする。
「……美味しい?」
「……。……うめぇ」
パァ〜ッと笑顔になりながら一心も卵焼きをモッモッと食べ出す。その様子をジーッと見つめながら勝己は味噌汁を啜った。
「……ん!確かにいつもより上手く出来た気がする!やっぱ料理で一番大事な物って『愛情』だな!」
「ッング!!」
それを聞いた勝己は思わず口に入れた物を吹きかけた。何とか飲み込みお茶をゴクゴクと飲み干す。
「てっめぇ!!また変なこと言ってんじゃねぇぞ!学習能力ゼロか!!」
クワッと怒り出す勝己に両手を揃えごめん!っと謝る一心
「でもでもでも!!変な事言ってないよ?!ほら自分の為だけにご飯を作るより、食べてもらう相手が居る方が美味しくいつも俺作れるし!!やっぱり美味しくなれって思いながら『愛情』を加えるのって大事だなって!!」
「恥ずかしげもなく愛情愛情言うんじゃねぇよ!!」
「あ、勝己の料理が美味しいのもa」
「だぁああああああああまれや!!俺の料理はんなもん関係なく美味いんじゃクソが殺すぞ!!」
「そっかそっかなるほど…」
「聞けや!!納得してる顔すんじゃねぇ!!」
うんうんと頷く一心に勝己の怒りは更に上乗せされたのだった……