第12章 爆豪日和?!
ーーーーーーーーーーー
noside
ドアを開けて爆豪は目をギョッとさせた一心は寝ておらずむしろ元気に片手倒立をやっていた。真っ直ぐ棒のように壁にもたれもせずもう片方の手でお腹が見えないようにシャツを上に引っ張っている。
「いや!?おま?!何やってんだ?!いや本当に何やってんだ?!」
「お!おかえり〜!いやぁ〜いつもの柔軟体操終わって暇だったから…片手倒立してた!」
「いや、他になんかしとけや!音楽聴くだとかスマホ弄るだとかあんだろ!」
一心は静かに両脚を地に着けると爆豪にニィッと笑いかける。
「あ!飲み物持ってきてくれたんだなありがと!」
「好きなだけ持ってけって言っただろ」
爆豪は机にドサッと置く。
「そうそう、爆豪に良い事しようと思ってさ〜♪ちょっと待ってて!」
「あ”?おい!………チッ」
(グダグダじゃねぇかよ、クソ!!)
爆豪は計画と思い通りにいかずイライラしながら待っていると一心は何かを手にしながら戻ってきた。
「んだよそれ」
「まぁまぁ!!ベッドに座って座って〜♪」
一心に引っ張られるがまま爆豪はベッドに座らされる。その隣に一心も腰掛ける。
「爆豪って肌弱い?」
「は?強えわ!!めちゃくちゃ強えわ!!」
「んじゃ、大丈夫だな!これ俺が良く使うマッサージオイルなんだ〜♪全身に使えて便利でさ!たまにはこうやって身体をほぐさなきゃな!」
「あ”?んなもん必要ねぇ」
「まぁまぁせめて手だけでも!俺マッサージ得意だし」
それを聞いた爆豪の顔が一気に引き攣る。
(マッサージっててめぇがベタベタ俺に触るって事だろこの無自覚が!)
「やめろや!!心臓に悪いだろが!!」
「……??もしかしてマッサージ嫌いか…足つぼなら痛いかもだけど…手だから痛くないと思うんだけどなぁ…まぁ爆豪が痛いと思うならy」
「痛くねぇわ!!むしろ何も感じねぇわ!!さっさとやれや!!」
爆豪は片手をバッ!と一心に向けた。
「ん!ありがとな!」
一心はマッサージしやすいように座り直すと自分の手にオイルを垂らし慣れた手つきで始めた。
「……ッ!」
爆豪の手がビクッと揺れたので一心は顔をチラッと見てみるも痛いわけではないようなので再開させた。