第12章 爆豪日和？！

次はタオルを使わず、爆豪の手で念入りに丁寧に一心の頭を撫で繰り回す。

「ちょ！もう乾いただろ？！いいよ大丈夫！！」

「はぁ？！まだ濡れてんだろボケ！！」

（こっちが大丈夫じゃねぇわ！！）

爆豪は心の中でそう叫びながら念入りにドライヤーをする。一心は口をギュッと閉じ手をムズムズと動かし早く終われと心の中で叫んだ。







……一通り終わった後、ドライヤーを机の上に置く爆豪に一心はやっと終わったとため息を付いたのだが…

頭に爆豪の手が置かれ、そのまま優しく撫でられる。

「「……………。」」

（え？！なんの時間これ？！）

「ば、爆豪…終わった？」

「……。そうだな」

「「……………。」」

「ど、ドライヤーありがとう！」

「……。おう」

「「……………。」」

（なんか、爆豪心ここに有らずというかなんというか…別に撫でられるの嫌じゃねぇし、逆に好きだけど…お風呂のお湯が冷めるな…）

ぐぬぬぬ…と考えるも打開策が思い浮かばない。
…ので、諦めた。

「あ、そういえば服ありがとな！これ爆豪のお父さんの？」

「あ”？クソオヤジの服なんざてめぇに着せるわけねぇだろ」

「んじゃ！わざわざ買ってくれたのか？！わぁ〜ありがとう！俺のサイズよく分かったな！」

「あ”？！ちっげぇわ！！わざわざ買ってねぇわ！！俺のだわ！！サイズ間違えて買っただけだ！！てめぇのサイズなんざ知るわけねぇだろ！！たまたまだ！図に乗るんじゃねぇぞ！！」

一心はニッマァ〜と笑う

「んだよ！その笑いはよぉ！ムカつくなぁ！！」

「うわぁああああ！？」

思いっきり髪を爆豪にボサボサにされる。
爆豪はドスドスと歩きながら風呂場の方に向かっていった。

（……なんか、上手く誘導出来たな！！）ｷﾘｯ

髪を簡単に整え直していると、爆豪がグワッと壁から体を出した。

「てめぇは先に歯磨いて俺の部屋に行っとけや！ドア開けてある部屋が俺の部屋だ！冷蔵庫にペットボトルあっから好きなん好きなだけ持ってけや！それと洗濯して欲しいもん他にあったら出しとけや！！」

（…至れり尽くせり）

「あ、ありがとう…でも爆豪の髪乾かしたいかr」
「あ”あ”？！自分の髪ぐれぇ自分で乾かせれるわ！！舐めてんじゃねぇぞ！！」

（えぇえええ〜…）

心の中でえぇ〜と言っている間に爆豪は体を引っ込めてしまう。