第12章 爆豪日和?!
………………。
「はぁ〜♪」
(お風呂気持ち良かった〜♪)
用意してもらったフワフワのタオルで体を拭き、爆豪が用意してくれた服を身に纏う。
「お?」
自分にピッタリの服で素直に驚く。
(爆豪の服にしては大きいし…爆豪のお父さんのかな?わざわざ買ってくれたなら申し訳ないなぁ…)
ワシャワシャと髪を拭きながらリビングに移動すると机の上にドライヤーが置かれていた。洗い物を終えた爆豪は椅子に座り何かをイヤホンで聞いていたが、一心に気が付くとイヤホンを外した。
「一番風呂ありがとな〜♪ところで何聞いてたんだ?」
「なんでもいいだろがボケ!んな事よりさっさとこの椅子に座れや」
「ん?うん?」
疑問が混じった返事をしながら一心が椅子に向かうと先程まで無かった延長コードにドライヤーをぶっ刺し片手に持ちながら待機する爆豪…それを見た一心はピタッと足を止める。
「げ!?もしかしなくてもドライヤー?!お、俺必要ないよ!」
「あ”?げってなんだ?!髪自然乾燥させる気か?!血行悪くなんぞ!ハゲるぞ!!今なら俺がやってやる!!有難く思えや!!」
「いやいや、個性使えば直ぐに乾くからさ!それn」
「個性使おうとしてんじゃねぇよ!!さっさと!!ここに!!座れ!!!」カッチャーン!!
「……あ、ハイ」←押し負けた
一心が椅子に座ると、爆豪は使っていたタオルを回収しドライヤーを始め…ようとした時
いつの間にかスマホを握っていた一心がカシャッと写真を撮っていた。
悪戯っぽく笑う一心に爆豪がキレたのは言うまでもない…
………………。
爆豪がタオルを使い時には手で触りどこが乾いていないかを確認しながらドライヤーをしていると…
「あ〜〜♪」
「………。」
「うぁ〜〜〜♪」
「……………。」
「う〜〜〜〜〜♪」
「………ッ!!さっきからてめぇなんなんだよその声は!!」
「……ハッ!!悪い!!ドライヤーと爆豪の手が気持ちよすぎてつい…!!」
「ハァ?!てめ、!!な、!!ハァ?!何言っとんだ?!」
明らかに動揺する爆豪に一心はごめんごめん!と謝る。
「だ、だから必要ないって言っただろ?!人にやってもらうと…いつも…これで…ッ」
「……………。」
照れて赤くなった一心の耳を凝視する爆豪。
そして静かにドライヤーを再開する。