第12章 爆豪日和?!
この怒りを包丁に込めて野菜を切り刻む。
そんな中カシャッと写真を撮る音が聞こえた。視線を向けてみると案の定俺にスマホが向けられていた。
「てっめぇはまたカシャカシャと…!!大人しく待てねぇのか!!」
「いやぁ〜…これは写真撮らないと…包丁使う爆豪カッコイイし意外だな〜って」
「意外ってなんだコラ!包丁に上手い下手なんざねぇだろぉ!テメェは一言余計なんじゃボケ!」
「良いお婿さんになるな〜…」
「じゃあてめぇは嫁か!?」
「「……………。」」
(やべッ…)
シーンッと静まり返る部屋に一心の笑い声が響いた。
「いや…爆…ッ…プッ!アハハハ!俺男だから爆豪と同じお婿さんだよ!面白いなぁ〜!!」
「分かっとるわ!!笑ってんじゃねぇ!!」
(分かってねぇのはてめぇだボケ!!)
未だにケタケタと笑う一心にブチキレながら俺は調理を続けた。
ーーーーーーーーーーーー
noside
出来上がった料理が机に並び、それを嬉しそうに写真を撮る一心とそれをジーッと見つめる爆豪
机には麻婆豆腐、炒め物、スープ…どれも美味しそうだ。
「うわぁ〜爆豪ありがとう!頂きます!!」
一心は麻婆豆腐をフーフーと冷ましながら一口頬張ると目をキラキラとさせ唸った
「ん〜〜〜♪うぅぅぅ〜うま〜〜♪」
モッモッモッと目を輝かせ満面の笑みで食べる一心の顔を目に焼きつける爆豪。そして、目線が合いそうになった所で目を逸らし自分もモグモグと食べ始める。
「爆豪すごい美味い!!」
「当たりめぇだろが!誰が作ったと思ってんだ」
「爆豪!!」
そう言ってはまたモッモッと頬張り幸せそうな顔を浮かべる一心
「……ん”ん”」
と爆豪は声を漏らした。それを誤魔化すようにまた飲み物を飲む。
「なぁ、爆豪は俺の事知りたい?」
「当たりめぇだろが殺すぞ!!」
目を吊り上げ歯をむき出す爆豪にそっかぁという顔をする一心
「よし!答えれる範囲でなら頑張って答える!個性の事も爆豪になら詳しく教えてもいいぜ」
ニヒッと笑いながらそう告げる一心に爆豪は少し考えた顔をしながらも
「じゃあ詳しく話せや…その馬鹿げた個性。
後から俺に弱点バレて訓練でボコボコにされても文句言うなよ…」
「いいよ、俺負けねぇもん♪」
「ほ〜〜ん…今度の訓練が楽しみで仕方ねぇわ…」
ニンマリと笑みを浮かべた