第12章 爆豪日和?!
爆豪は袋にラッピングし直すと
「…てめぇがまた作って来い」
と一言そう告げた。
「……!!うん!!」
一心は満面の笑みを浮かべながらそう答えた。
「……ん”ん”」
爆豪から何か変な声が聞こえ、一心が頭にハテナマークを浮かべていると爆豪はまたチッと舌打ちをし少し不機嫌そうな顔をしながら紅茶をゴクゴクと飲む。
そんな様子をジーッと見ていた一心は真剣な顔付きで
「なぁ、俺爆豪の事もっと知りたい」
「ッッッ?!?!ゲッホゲホゲホ!!てめ、ゲッホエホ!!」
「ば、爆豪?!?!死ぬな?!ごめん!!」
一心の言葉に動揺した爆豪が盛大にむせたため、一心は慌てて立ち上がり爆豪の背中をさする。爆豪は飲み物を飲みながらなんとか咳を止め、落ち着かせてからブチ切れた。
「テッッメェ!突然何言い出しとんだ!!殺す気か!!」
「ごめんごめんごめんごめん!!!タイミング悪かったごめん!!!そんなに動揺するとは思わなくてごめん!!」
「動揺してねぇわ!!これっぽっちもしてねぇわ!!」
相当苦しかったのか若干涙目の爆豪にひたすら謝り続ける一心
爆豪はチッと舌打ちをしながらコップを持って行き飲み物を入れグビグビと飲み干した。
「……で、何が知りてぇんだよ」
「………。昔の爆豪の事とか…俺と爆豪はどうやって知り合ったんだとか幼馴染だったのかとか…
それから…それから…!!
……………。」
一心の言葉がつまり、拳をギュッと握りしめスタスタと爆豪の元に歩きそのままギュッと抱きしめた。
「……ッ!?!?」
爆豪の体が固まる
一心の体は小刻みに震えていた
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爆豪side
(何がどうしたっていうだこいつは…!?泣いてんのか?!クッソ顔が見えねぇ…!何震えてやがんだ?!クッソ!!わっかんねぇ!!どうせくだらねぇ事で悩んで頭爆発したんだろ)
「とりあえず、離れろや。椅子に座ってろ」
一心はゆっくりと俺から離れ、元いた席に戻って行った。
(別に泣いてるわけじゃねぇけど泣きそうだったな…
俺の事知りてぇか…クソ…俺の事はどうでもいいだろ。そんな事より俺の方がお前の事を知りたいっつーのにクソが…)
そう考えながら一心のコップを回収し新しい物に入れ替え、一心の隣の椅子にドサッと腰掛け何から話すかを考えた。