第5章 #05 灯台下暗し
ねぇ、灯台下暗しって言葉知ってる?
…私って今まさにその状況に陥っていたと思うの
でも今更遅くてさ
過去を恨むしかなくなっちゃった
地面に突っ伏して、喚いてる
みっともないよね、ほんと
鈍感すぎたのよ
……いや嘘
鈍感のフリしてた
現実って残酷なものじゃない
受け止めるのに時間かかるのよ
踏み込んだら後戻り出来ないなんて分かりきってた
何も知らない純粋無垢な女の子を演じてたら楽だった?
波に抗うことなく流れていれば楽だった?
自問自答で結局答えなんて出るはずなくて
ただ虚しい夜が過ぎ去るだけ
月はこの心まで照らそうともその下には影がある
今日もまた、、。